とうとうバック・トゥ・ザ・フューチャーも大詰めを迎える。
ここまで来たら最後までお付き合い願いたい。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をぶっ壊せ!!
始めていきます。
マーティへのご褒美
ステージ11:復活をパスしたマーティは、最後のステージを迎える。ステージ12:宝を持っての帰還だ。
もし彼が本当のヒーローならば、スペシャル・ワールドからの宝を持って帰還するはずだ。他の者たちと共有できる何かを、あるいは病んだ土地を癒やすための力を秘めた何かを持って。
クリストファー・ボグラー著, 神話の法則 ライターズジャーニー, 愛育社, 2002, p.495
マーティがどんな宝を持ち帰ったのか。その宝は、ドクと別れ、マーティが帰宅して朝を迎えたときにわかる。
1時間46分42秒〜
マーティというヒーローがスペシャルワールドから、どんな宝を持ち帰ったのか。それは「完璧な家族」だ。
あるいは「完璧な人生」か。
家に帰り、朝起きたマーティは家の様子を見て驚愕する。もといた薄汚れた家ではなく、ケチの付け所のない理想的な家に様変わりしていた。そして兄姉も別人のように立派な大人に変わっていたのだ。そして一番マーティがひっくり返るほど驚いたのは、自身に満ち溢れた父親ジョージと、綺麗なスタイルを保った母親ロレイン、そして立場が逆転し、こき使われる身となったビフ・タネンだ。
前回ジョージは生まれ変わったと説明したけれど、生まれ変わったジョージがその後の30年をどんなふうに過ごしたかは想像に容易い。もう以前の負け犬ジョージの姿はない。ジョージは理想的な家と妻を持ち、子ども3人を立派に育てた。
ジョージ「いつも言っているだろう。為せば成る、何事もだよ」
マーティが教えたこの言葉が、ジョージを変えた。(ドクの言葉だけど)
その恩恵はマーティ自身にも報酬として与えられる。マーティ憧れの「TOYOTAのハイラックス」だ。
そして変わらず美しい、愛しのジェニファーと再開を果たす。
マーティ「ああ、全て完璧だよ 」
この一言で、この映画の物語は完結を迎える。手に入れたかったものを手にしたことで、マーティの英雄の旅、ヒーローズジャーニーはこれにて閉幕。偶発的に起きた旅だったし、マーティ自身が変化を遂げる旅ではなかったけれど、出会う人たちに影響を与え、その人たちの人生を変えるほどの変化をもたらした。何度も言うけど、それがヒーローとしてのマーティの特別な力なんだね。
結論的にこの物語をまとめるとこうだ。
「マーティが世界に与える力を証明し、その世界に変化をもたらしたという物語」
最後に
ちなみに、エピローグとして未来からドクが帰って来るけれど、それはPART2への予告なのでここでは特に触れる必要はなしということで。
この『バック・トゥ・ザ・フューチャー』という映画は、ぶっ壊して改めて思うのが、本当に典型的なヒーローの物語だということ。物語が2つ同時に走っているという、少し特殊な形をしているが、中身をよく見れば公式通りの王道物語なんだ。
だからこそ、みんながわかりやすい、みんなが愛せる映画になったんだと思う。当然監督やキャストの力もあるけれど。ただ、物語がしっかりしていないとここまでの名作にはなり得ない。それを実現できるのが脚本家という仕事。とても責任あるポジション。あんまり目立たないけど。僕はこの仕事をもっとみんなに知ってほしいと思うし、偉大な仕事だということも伝えたいし、もっと目立って称賛されて非難されてほしい。
以上のことをふまえてもう一度『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観てみてほしい!きっと面白さがさらに深まると思うから。
さて、これにて『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をぶっ壊せ!!は閉幕。
ここまで読んでくれた方、最後までお使いいただき本当に感謝してます。
ではまた違う映画でお会いしましょう!!
映画は、みんな素晴らしい。

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